部活動等指導に係る研修会を開催しました
令和7年11月5日(水)に地域交流施設 KOKOKARA にて、「部活動等指導に係る研修会」を開催いたしました。
町内の少年団、中学校・高校の部活動、社会人チームの指導者、そして当協会理事等の関係者が多数出席し、アイスホッケー指導における「教育的な意義」と「適切な指導」のあり方について、認識を深めました。
【健全な指導と選手の自立に向けた3つの柱】
講師の北海道教育庁十勝教育局 教育指導課長 斉藤真寛様からは、指導者に求められる心構えや、適切な指導のあり方について、次の3つの柱を中心にお話しいただきました。
1. 体罰・ハラスメントの根絶と服務の遵守
指導者には「使命感と生徒への愛情」、そして「高い専門性」が求められる。その上で、生徒や選手から信頼される存在であるためには、いかなる状況でも体罰や暴力的な行為を行わないことが大前提である。また、大声で怒鳴る、威圧的な態度を取る、プライバシーを侵すような叱責なども不適切な指導となる。また指導者の意図に関わらず、相手を不快にさせる言動はハラスメントとみなされ、決して容認されないことである。
2. 自立したプレーヤー育成への転換
部活動やチーム指導の目的は、単に技術や体力を向上させるだけではない。自己肯定感や責任感、仲間との連帯感を育むことも、指導の大きな意義である。「グッドコーチに向けた7つの提言」に基づき、暴力やハラスメントを根絶しつつ、選手が自ら考え、行動できる“自立したプレーヤー”の育成を目指す。感情的な指導ではなく、理論的な説明と的確な助言によって、選手自身が課題を理解し、前向きに成長できる指導が求められる。
3. 効率的・効果的な活動環境の整備
指導者は、生徒・選手の健全な育成を第一に考え、活動環境の整備にも努める必要がある。「北海道の部活動の方針」に基づき、週2日以上の休養日と、平日2時間程度・休日3時間程度の活動時間を目安に、無理のない計画的な活動を行うことが重要である。また、事故や体調不良、保護者とのトラブルなどが発生した場合には、速やかに学校や関係者と連携し、チーム全体で安全・安心な活動体制を築くことが求められる。
【今後の取り組みと皆様への協力のお願い】
今回の研修を通じて、指導者が選手を真剣に指導する熱意は、ハラスメントのない適切な指導の枠組みの中でこそ最大限に発揮され、それが選手の自立と成長に繋がることを再確認いたしました。当協会は、この学びを活かし指導者が自信をもって指導にあたれるよう、また、選手が安心してアイスホッケーに取り組めるよう適切な指導の基準を遵守し、選手・保護者との相互理解と信頼関係の構築に努めてまいります。また、今後も本研修を定期的に実施し、地域のアイスホッケー活動の質的向上と、選手の健全な育成環境の強化に貢献してまいります。引き続き、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。